メンクイのすすめ

2019-04-10

「無類の麺好きの天ちゃん。」

「一番好きな麺は?」

「伊勢うどん。」

「エっ?」

「これが写メ。」

「エっ?黒いつゆがかかってて、辛そう。しかも具はネギのみ…。」

「つゆは、かつお節や昆布、いりこで充分に出汁を取りそれに、たまり醤油を加えている。」

「それで黒いのね。」

「味は見た目ほど辛くなく逆に後味がまろやかで、旨味と甘味が美味しい。」

「…。」

「疑ってるな(笑)。という事で、私がお取り寄せしているのを一つ分けてあげよう。」

「…。」

 そして翌日…「伊勢うどん!ウマッ!!」

「だろ~!」

「どんな歴史があるの?」

「古くは江戸時代以前に、伊勢の農民のハレの日の食事であったのである。」

「それで?」

「それをお伊勢参りの方々に提供する、うどん屋ができたのだ。」

「はい。」

「麺も特徴は直径1㎝の極太だが1時間も茹でるので大変モチモチしており消化に良い。」

「そうよね。食べてみて身体に優しいって感じだったわ。」

「そこだ!長旅に疲れた参拝者の胃を癒したのが伊勢うどん。」

「なるほど。」

「最近では伊勢旅行でハメを外した方々の翌日の朝食に向いているそうだ。」

「品の無い話だけど、仕方ないよね。あれだけ美味しい物がある地域だから…。」

「何を言う!神宮参拝という高貴な志を持った方々に振舞った伊勢うどんを二日酔いのオジ様に提供するとは言語道断!」

「まあ落ち着いて(笑。)」

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