木之内みどりの“ジュテーム”

2014-07-10

「天ちゃんが考える人生ベストワンの曲は?」

「ズバリ、木之内みどりの“ジュテーム”である。」

「誰よ?木之内みどりって」

「特別、木之内みどりを好きじゃなかったんだけど“ジュテーム”はこの世で一番の名曲なんだよ!」

「どんな人だったの?」

「木之内みどりは山口百恵とか王道を進んだ芸能人とは違っていたんだ。」

「?」

「いわゆるツウな方が好きになる場合が多かった。彼女にはどこか男性ファンの心を揺さぶるものがあった気がする。アイドルとして好きになるのではなく、自分の彼女になってほしい女性って所だ。」

「最近のアイドルみたいね。」

「その反面、TVで見れば大変明るい女の子なのに、グラビアになると途端に影のある少女に変身!当時の週刊誌の表紙をよく飾っていたのも、かわいらしい顔つきに加えて、彼女の持ちうる女性としての影を共有していたからかもしれない。」

「へえ」

「その影の部分を全面的に押し出して、素晴らしい世界観を作ったのが“ジュテーム”なのである。」

「うん」

「これは、聞いた話なんだが、当時、歌の生番組に出ていた時、彼女は、“もう歌はすんだ”と勘違いしてマイクを口元から離してカメラに向かって淡々とお辞儀をしたらしい……しかし、まだ、歌は終わっていなくて、無常にも口パクカラオケが流れていた……」

「あ〜あ」

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