月経不順

2011-04-16

●月経不順とは
正常な月経とは周期が25~38日、周期の変動が6日以内、持続が3~7日とされていますが、こうした規則的な月経周期がみられない状態が月経不順です。
正常な月経周期より長い場合は「希発月経」、短い場合は「頻発月経」といいます。ただ、1週間くらい周期が乱れていても、定期的であればあまり心配ありません。また、妊娠以外の原因で3か月以上月経がない場合は無月経が考えられます。

希発月経
希発月経は、月経周期が延長して39日以上できた月経をいいます。月経の周期が長くても、定期的で排卵があればそれほど心配はありません。希発月経が続いたり、周期がどんどん長くなる場合は、卵巣や甲状腺の機能不全の可能性があります。早めに婦人科で診察を受けましょう。

頻発月経
頻発月経とは、月経周期が24日以下のものをいいます。下記のように大別されます。
■排卵がある
排卵はあるものの、卵胞期が短い、黄体期が短い、両者が混在している場合があります。何らかの原因でホルモンが不足していることが考えられます。

■無排卵性月経
月経周期や経血量が急に変化した場合は、無排卵性月経の可能性があります。無排卵の状態が長く続くと、不妊症をまねく危険性が高いので、基礎体温をつけて無排卵であれば早めに治療を受けましょう。初経期や閉経期に起こりやすいため、初経後1年前後や更年期に起こる無排卵性月経は、あまり心配ありません。

●月経不順の原因
卵巣からの性ホルモンの分泌は、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンによって調節されています。脳下垂体はさらに間脳の視床下部によってコントロールされています。このようなホルモンの調節機能の失調により月経不順は生じます。このうち最も多いものは視床下部のホルモン調節機能の失調です。

この失調は、様々な肉体的・精神的ストレスでも生じます。視床下部がこうしたストレスの影響を強くうけるからです。色々な薬を常用されている方は、 そうした薬剤の影響で月経不順がおこることもあります。こうしたことが原因になっている場合には、その要因を取り除くだけで症状は改善します。

また、上記のように甲状腺や卵巣に異常がある場合もあります。
異常を感じたら、すぐに診察をお受けください。

上記の原因とは別に、卵胞期短縮症による月経周期が短縮する状態があります。
加齢とともに卵巣機能が低下してくると、脳の中枢へのフィードバックが十分に機能しなくなり、中枢からの卵巣刺激ホルモンの分泌が上昇するようになります。
卵巣機能の低下がまだ軽度の段階では、上昇した卵巣刺激ホルモンに反応する卵胞もあり、このため卵胞の発育が早まり、排卵が早く起こります。
したがって、妊娠の機会が増すこともありますが、このような年齢での卵は質的に十分でない場合が多く、妊娠成立に結びつきにくいことも少なくありません。

●治療
月経不順の患者さんで大切な検査は、基礎体温や血中のホルモン測定などです。多少月経が不順でもこうした検査で問題がなければ、たいていは心配ありません。
逆にこうした検査で異常がみられる場合には、治療が必要になります。ホルモンのバランスを調節する薬や、月経を調節するための性ホルモン剤、場合によっては排卵誘発剤などが処方されます。月経周期を調節したり性ホルモンを補充する目的には、ピルの服用が効果的です。

また、卵胞期短縮症の場合は、妊娠を望むかどうかで対処法が異なります。
妊娠を望まない場合は、治療の必要はありません。
妊娠を望む場合は、内服薬や注射薬の排卵誘発剤を用いた排卵誘発療法を行います。やや上昇しているゴナドトロピンの抑制のために、GnRHアゴニスト剤という点鼻薬を併用する場合もあります。
こうすることによって、短縮している卵胞期の長さを是正します。ゴナドトロピンの上昇の程度によっては、妊娠への誘導が容易でないこともあります。
もともと卵胞期が短めで、ゴナドトロピンの上昇もみられない場合は、自然周期での妊娠の可能性があるので、しばらく経過を観察します。

●本当は怖い月経不順
女性の健康は、月経が周期的に訪れてこそ正調に保たれています。
ですから、月経不順を放置すると、子宮体癌などを引き起こしたり、卵巣の機能が衰えている場合には、若い女性でも更年期障害のような症状がおこり、全身機能の老化が進みやすくなります。
「おかしいな」、そう思ったらすぐに検診を受けてください。

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