自信とプライドを捨てる
2011-06-10
「昔は『男ってデカイ夢を持って、それに向かって突っ走るのだ!』なんてよく言ってたけど、その夢はどうなったのかな~」
「最近、気づいたんだけど、オレの場合、夢というより欲望と言ったほうが正しい」
「はあ?」
「あれも欲しいコレもやりたい、と身の丈もわきまえずに生きてきた気がする。その結果、サイフも脳ミソもスッカラカンだ」
「ハハハ」
「そうそう。日本が戦後に朝鮮戦争特需、原子力行政の正当化で悪夢を吉夢と勘違いしてきたのと同じだ」
「?」
「だからオレも国も破綻したんだね」
「で?」
「しかし、破綻だけではダメ。だから夢はやめて、ドキドキ感で生きることにした。今、こうやって現役で仕事ができるありがたさ、毎日の少しの幸せ。それに対する身体の管理。若い時は具体的な目標ないと嫌だったけど、それを達成するのは逆に危険だと分かった。自信とプライドを捨て、毎日ギリギリで生きる。この先、大丈夫かな?ってドキドキしながら生きていくことにしたんだ」
「なに言ってんだかさっぱり分からないわよ」