外陰炎
2011-04-16
-外陰炎とは-
外陰部の皮膚は抵抗性が弱く、しかも尿・便・帯下・生理による出血などによって汚染されやすいため、炎症が起こりやすい状態になっています。
もともと腟内に炎症が起こっている時には、帯下により原因菌が外陰部に付着するため、腟炎に続いて外陰炎を合併することも少なくありません。この場合、外陰炎だけを治療しても根本的な解決にはならないため、腟内の炎症の有無についても注意が必要です。
外陰炎は、化学的刺激・物理的刺激などによって起こる非感染性のものと、細菌・カビ・ウイルスなどによる感染性のものとに大きく分けられます。
非感染性
●接触性皮膚炎
・化学的刺激
石鹸・消毒薬・放射線
・機械的刺激
タンポン・生理ナプキン
●老人性外陰炎
女性(卵巣)ホルモンの低下
●全身疾患に伴うもの
糖尿病・肝炎・尿毒症など
●その他
薬疹、アポクリン汗管閉塞、妊娠など
感染性
●非特異性
毛嚢炎、フルンケル、蜂窩織炎など
●特異性
真菌(カンジダ・白癬)
原虫(トリコモナス)
ウィルス(ヘルペス、スピロヘータ)
疥癬虫、ケジラミ など
-症状-
多くの場合、かゆみ、痛み、熱感などのほか、腟炎合併時には帯下の異常(量が多い、においや色が気になる)が現れます。
そのほか、異物感、しこり、出血、潰瘍などがみられることもあります。
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