一期一会
2010-11-10
「親戚が手術したから見舞いに行って来た」
「あらま」
「秋の彼岸に会った時は元気だったからビックリ」
「えー！」
「先日、面会した時、ものすごく老けてて二度ビックリ」
「……」
「彼の実家は山奥にある。幼い頃はよく遊びに行って、魚の取り方、マムシに出くわした時の対処法、マツタケの見つけ方など色々と伝授してもらったものだ」
「なつかしい思い出ね」「それがわずか１カ月でヨボヨボ老人になっているのを見てからというもの、人への接し方が変化してきた」
「？」
「変な言い方になるけど、今、話している相手と会うのは、これが最後かもしれない−−そう思いながら接するようにしている」
「（苦笑）」
「すると、今までの世話になった事が一番に思い出されて感謝の念がわいてくる。で、ものすごく爽やかな気持ちになって時間が止まったような空間ができる」
「へえ〜」
「初対面の場合、どんな人？でなく、どんないい人だろう？って感じで会っている」「そうしていたらサギ師にだまされるのがオチよ！」
「実は、俺自身がそう思ってる。先日、早くも悪徳リフォーム業者にだまされそうになった」
「アハ、それで目が覚めて元の天ちゃんに戻ったわけね（笑）」
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