何も起こらないことが凄い。

2009-03-10

「若い頃にいた病院で、ある麻酔医がいた。」
「それで。」
「麻酔がかかると手術中は患者の血圧や俺たちの手術操作をじっと見てるだけ。」
「それしかしてないの?」「手術が終了すると、患者を覚醒させて、ハイ、終了。」
「なんか簡単そう。」
「そう。手術中、何も起こらない。“楽だな、麻酔科って………”と思っていた。しかし、ある日の事、手術が多くて、他院からの応援の先生が婦人科の麻酔を担当したんだ。すると手術中に吐くわ、血圧は下がるわ、患者が動き出すわ、手術どころではなかったよ。」
「あらま!」
「それで例の麻酔医の凄さがわかったんだよ。」
「?」
「“何も起こらない凄さ”。我々の日常生活を思い出してみろ、いつもドタバタ劇だ。」
「そうよね。」
「それは、人間的に不安定なワケ。“何も起こらない”人って何かにつけ超越しているし、その凄さは一見では全く分からない。」
「ええーって事は、天ちゃんは全てにおいて未熟なんだ………。」
「ハハハハハ…………(泣)」

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