人災
2026-07-10
「ニホンオオカミって何?」
「よくご存じで。オオカミの種類の中では小型の方で19世紀までは東北から九州まで広く分布していたよ。」
「いたよ?」
「1905年1月に奈良県小川村で捕獲されたのが最後の生息情報なんだ。」
「絶滅?」
「そう!」
「どんな生態?」
「10頭程度の群れで行動して、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルを獲物としていたんだ。」
「へえ。」
「天敵がいなくなったイノシシ達は大繁殖して人間の生存域にまで進出して、農作物に限らず生態系にまで被害が出るようになってるよ。」
「なるほど。絶滅の原因は?」
「狂犬病やジステンバーの伝染病、餌資源の減少、生息地の分断が考えられるんだ。」
「まあ。」
「さらに狼信仰ってのがあり、魔よけの祈祷にオオカミ頭骨が用いられたよ。狼遺骸の需要が捕殺に拍車をかけた要因の一つだね。」
「う~ん。」
「現在では、はく製や骨格標本として保存されているだけなんだけど…。」
「クローン技術で復元できないの?」
「それがオオカミが人を襲うことがあり話はとん挫。」
「難しいのね。」
「生物多様性の大切さを考える象徴的な存在だね。」
「だよね。」
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